令和5年8月22日(火)、「名盲サマースクール(盲学校見学会)」を行いました。
地域に在住する視覚障害のある乳幼児から成人の方、その保護者及び教育・支援担当者を中心に、約70名の方にご参加いただきました。
今年度も名古屋ライトハウスや名古屋市総合リハビリテーションセンター、視覚障がいライフサポート機構“viwa”などにもご協力いただき、ICT機器や歩行訓練の体験コーナー、就労先で実際に行われている作業の体験コーナー、見え方や日常生活などについて相談できる各種相談コーナーなどを設けました。
授業体験コーナーでは、体育館でのフロアバレーボール体験、拡大や点字化した日本地図を活用して学習する体験、フェルトボールを作ったり平織りをしたりする体験など、盲学校ならではの学習を実際に体験していただきました。
今回は、参加者同士のつながりを深めてもらうことを目的に、ミニ交流会も行いました。参加者たちは、お互いの自己紹介をしたり、ミニゲームをしたりする中で、日々の生活ではなかなか出会う機会の少ない同じ境遇の仲間と接し、生き生きした姿を見せてくれていました。
また、初めての試みとして、南山大学人類学博物館のご協力により、ミニ博物館を開設しました。この博物館は2013年にリニューアルし、ほぼ全ての展示物に直接触れることのできる「さわる展示」を採用しています。希少価値の高い展示物であっても、レプリカではなく本物を来館者が手に取って観察できるという点が最大の特徴です。今回のミニ博物館でも、各地の民族楽器、約70万年前の石器、縄文時代の土偶など、他ではけっして触れることのできないような貴重な品の数々を展示していただきました。サマースクールに参加した子供たちは、博物館の方から説明を受けながら、これまで触れたことのない品々や触感を楽しみながら見学していました。出土した時代的背景や発見された地域の風土や国民性について知識のある大人の方は、むしろ子供たちよりも熱心に楽しんでいました。
今年度のサマースクールは、新型コロナウイルスが5類感染症となり、世の中のいろいろな規制が緩和された中での実施となりました。とは言っても、まだまだ手探り状態での計画・運営となり、改善・工夫すべき点がいくつか明らかになっています。来年度はもっと魅力的なサマースクールになるよう、さらなる挑戦、新たな試みを取り入れていきたいと思っています。
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